過払い金返還請求事件の歴史と現在の状況

過払い金の問題に注目が集まるようになって、はや10年近くが経ちました。2000年代に出された一連の最高裁判所の判例によって、利息制限法の解釈が確定され、消費者金融の利用者がそれまでに支払っていた金利の一部が無効と判断されました。それにより、いわゆる過払い金返還請求バブルが発生しました。
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弁護士や司法書士などの法律専門家たちは、ここぞとばかりに大量の広告を打ち、過払い金返還請求事件を受任するようになりました。

過払い金返還請求事件の流れを簡単に整理すれば、まず、大量の広告によって集めた相談者から事情を聞き、過払い金返還請求事件として受任をします。その後、消費者金融各社に対して、弁護士名・司法書士名で受任通知を送り、取引履歴を出すように求めます。消費者金融から取引履歴が開示された後は、最高裁判所の判例に従って引き直し計算をして、過払い金の金額を確定させ、過払い金の返還を請求します。相手方会社が交渉に応じれば和解契約を締結することによって事件は終結しますが、双方が主張する金額の相違が大きいことなどから相手方会社が支払いに応じなければ、訴訟手続まで行うことによって、確実に過払い金を回収していくことになります。

このような過払い金返還請求事件は、一時的に爆発的な案件数となり、全国各地の裁判所における民事事件のかなりの部分を過払い金返還請求事件が占めるようになりました。

過払い金返還請求事件は、相手方の会社の本社所在地を管轄する裁判所で行う必要はなく、借主である原告の住所地の管轄裁判所で行うことができますので、消費者金融各社は、全国各地での訴訟対応を求められることになりました。一兆円とも二兆円とも言われる過払い返還請求によって、消費者金融各社は甚大な経営上のダメージを受けることになり、メガバンクの傘下に入るようになりました。

現在は、過払い金バブルもひと段落し、一部の過払い金専門事務所を除いては、一般的な弁護士事務所や司法書士事務所における過払い金返還請求事件の取り扱いはかなり少なくなっています。

今後は、過払い金返還請求事件ではなく、単純な多重債務者問題として、破産や任意整理、個人再生の案件として、弁護士事務所・司法書士事務所と消費者金融各社の戦いは続いていくでしょう。