『ドン・カルロス』について(人道主義)とその余波

『ドン・カルロス』(1787年)は、シラーの韻文戯曲5幕です。

主人公の「ドン・カルロス」は、「ドン・カルロス(ドン・カルロス・デ・アウストリア)」の事です。

すなわち、スペイン国王フェリペ2世の長男カルロス王子がモデルとされます。

所謂、新時代への人道主義の思想を象徴する友人ポーザ侯爵に支えられて、思想的に成長するプロセスを描くとされます。

腐敗したスペインの宮廷とネーデルランド地方でのスペインでの圧政を描く韻文歴史劇です。

他方で、カルロス4世(1788年から1808年)の王子に、「ドン・カルロス」(生没1788年-1855年)がいます。

兄であるフェルナンド7世(1814年から1833年)の王女イサベラ(1833年から1868年)が即位すると、保守勢力に支えられて、カルロス5世を称して、摂政マリア・クリスティナに対抗します。

しかしながら、ドン・カルロスは敗れて、フランスに亡命します。

これを、カルリスタ戦争(カルロス主義)と呼びます。

さらに、「ドン・カルロス」(生没1818年から1861年。長男)の弟ドン・ファンの子に、「ドン・カルロス」(生没1848年から1909年)がいます。

つまり、「ドン・カルロス」(生没1788年-1855年)の直系の孫です。

「ドン・カルロス」(生没1848年から1909年)は、カルロス7世を称します。

しかしながら、1860年、王位継承権の放棄を条件として、釈放されて、フランスへ亡命します。

すなわち、スペイン王家(=ブルボン家)の男系の末裔が、カルロス7世(称)です。

だから、カルロス7世は、フランス国王ルイ14世(1643年から1715年。「太陽王」)の直系の7世でした。

現在のスペイン国王は、スペイン国王イサベラ女王の末裔です。